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のぼりの基礎知識

のぼり

のぼりのあるところ、お店(暖簾)があります。
「暖簾は店のいのち」ともいいます。暖簾が出ていれば営業中のしるし。

コンビニなどの玄関の上にある横断幕、あれも水引のれんと言われる暖簾の一種が変形したものです。
平面媒体(目の前にいかないと気付き難い)の暖簾に対して、のぼりは側面媒体です。
遠くから、お店の存在を 知らせる事ができます。

このようにのぼりは、実際のお店の前で使うものです。
という事は、のぼりは捨て看板と違い、町にばらまく物ではないので、町を汚さない媒体といえます。

右ちぎれ・左ちぎれ

のぼりをボールに取り付けるための、輪っか状の布テープを「ちぎれ」といいます。
通常ののぼりでは上部に3つ、左側に5つお付けします。

のぼりは、「桃太郎旗」とも言われ、旗の一種です。
通常、旗の竿元は左側ですので、のぼりの竿元も左が標準です。
よって、特に指示が無ければちぎれは左につけます。
しかしながら、右側通行の人に文字を読んでいただこうとすると、竿元が逆の方が自然です。
そこで、右ちぎれでのぼりを製作する事で、右側通行の人に文字を見やすくする工夫があります。

三つ巻

ポリエステルの生地でのぼりを製作する際、生地の端を溶かしながら裁断するヒートカットが主流ですが、生地の端にミシンを掛けて三つ巻加工することで、ほつれ防止になります。

辺は上下、左右の4辺ありますが、三つ巻加工は、下辺とちぎれの無い側面の2辺(L字三つ巻)がおすすめです。
実際には、下辺だけでも効果があります。
また、上下、側面を加えた三方三つ巻をご指示いただく場合があります。

当店ののぼりは、お客様に長く愛用していただけるよう標準で三つ巻仕様となっております。
くわしくはこちらをご覧ください。

のぼりの耐久性

長持ちさせるには
のぼりは回転しますので、回転半径に他の物に極力接触しないように設置してください。
壁や植え込みに触れることで生地が摩擦で破損する例がたくさんあります。
他には、風に強い仕様にする事と、使用しない時間は取り込む事が重要です。
24時間営業など取り込む時間がない場合は、風速5M~10M以内でしまう事をおすすめ致します。
10M以上の風にあたった場合10分以内にほつれはじめる事が確認されております。
逆に強風にさらされない環境なら半年でもほつれる事はありません。

色あせ
日射による日あせも長持ちの敵です。
直射日光が強い場合は、色あせを覚悟する必要があります。
色あせは、色の三原色では、黄、赤、青の順番で発生します。
例えば、緑だった部分が日あせによって青く見えるようになってしまうことがあります。
これは、緑を作っている黄色と青のうち、黄色が先にあせるために発生する現象です。
また、インクの種類によって光に対する堅牢度が違います。
一般に、染料よりも顔料の方が日あせしにくい為、長期間使用する場合は、顔料(シルクプリント)による印刷をおすすめいたします。
但し、製作本数が少ない場合は割高になりますので、実際には経済性も考慮して製造方法を決定します。

堅牢度
色あせの項で堅牢度という言葉を使いました。
字のごとく強さの度合いという意味ですが、その強さを測定する対象は、日光、摩擦、耐湿などさまざまです。
一般に顔料は、日光に強く摩擦(特に湿摩擦)に弱いと言われています。
逆に染料は、耐摩擦性に優れてる為、我々の業界でも半纏、特に襟等には染料を使うようにしてきました。
但し、近年の改良により顔料の耐摩擦性も向上しております。
しかし、色の移行の可能性がゼロではない為、例えば、白いブラウスやワイシャツの上に顔料で染めた襟付きの半纏を羽織る事は避けた方が無難と考えます。

合法的な掲示

敷地内に設置する事が基本です。
道路沿いの店舗でも、敷地から幟を掲示する場合は問題ありません。
歩道等にくくりつけてしまうと、廃棄物として扱われ、道路管理者によって撤去される事があります。

八百屋や花屋が店舗から少しはみ出して商品を並べたり、飲食店がメニューを掲示している事がありますが、以下の条件で設置が可能です。
・一般の通行の邪魔にならない
・店舗敷地に接触している
・常に管理下にある
・易に可動できすぐに店内に戻す事ができる
・閉店時には店内にかたずける

間違えがちですが、たとえ小さな看板でも、店舗敷地から離れて、例えば、歩道上の車道側に設置すると違反となりますのでご注意ください。

詳しくまとめた動画もございますのでご覧ください。

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